イソップ「シカとライオン」、そして人生の宝物 佐橋啓空(関西オフィス)
【イソップの寓話『シカとライオン』】
あるとき泉で水を飲んでいたシカは、水面に映る自分の姿を目にします。シカは、自分の大きくて立派な角を見て、とても誇らしく思います。それに比べて4本の脚ときたら、きゃしゃでひょろ長いだけで、とても情けないと、嘆いてしまうのです。
そこに突然、一頭のライオンが現れました。シカは慌てて飛び上がり、草原を全速力で走り抜け、何とかうまく逃げのびることができたかにみえました。ところが、追ってきたライオンに見つからないように、森のなかの茂みに潜んで身を隠そうとしたところ大きな角が木の枝に引っかかって、身動きが取れなくなってしまいます。
そこにやってきたライオンは、難なくシカを捕まえて、食べてしまった、、。 最期にシカは、こう呟きます。「ああ、何ということだ。恥ずかしくおもっていた脚が、私を助けてくれたのに、誇りにしていた角のせいで、命を落とすことになろうとは、、、」
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誰でも、自分の欠点よりは長所を、イヤなところよりは優れているところを、人に見せたいもの。何より自分自身が、自分の欠けているところは見たくないと目を逸らし、人に褒められ、認められるところばかりを大事だと思ってしまう。
自分の欠点を誰かに知られてはいけない。弱い自分でいてはダメだと外側ばかりに気をつける。勇気をもって自分の未熟なところや欠点から目を逸らさずに立ち向かってみると、今まで気がつかなかった自分が見えるのではないでしょうか。
【LDTワークの求めるところ】
LDTワークでは、末期医療(ガン・難病)における死に行く方々の精神支援、大事な身内の方を失った方の絶望感・虚脱感からのこころの回復、職場・仕事そして人間関係のストレスから、身もこころも立ち直れなくなった方々のいわゆる「スピリチュアル・デス」からの解放を支援しています。
その作業が自分を見つめ直す機会になるのです。思いきって自分をさらけ出せた時、心が自由になり、他人の助言や助けも、柔軟に受け容れることでしょう。自分が欠点だと思っていたことが、意外に本当の自分らしさであったり、いざというときに自分を助けてくれることもあるようです。
【人生の宝物】
まず自分の弱さを認めること。E・K・ロス先生の代表的な言葉「I'm not O.K. You're not O.K. That's O.K.」は、そのことを言っていると解釈しています。完全な私でなくても良い、そのままの私を認められた時、私の人生に「愛」「強さ」「やさしさ」が加わり、他人とも仲良く手を取り合って全てが輝きだすことでしょう。
私がワークに参加して感じている「そのままで、自分は受け入れてもらえている」というUnconditional Loveの体験は、人生の宝物となっています。
(投稿者:佐橋啓空)2010年03月29日(月)00時00分
スタッフ便りの開設について 宮崎輝彦(代表)
2010年も瞬く間に3ヶ月が経とうとしています。
私事で恐縮ですが、やらなければならないと思うことの何分の1も出来ずに、時は容赦なく過ぎていきます。ゆとりをもって生きていけば、どれだけ気持ちが楽なことかと思うのですが、せっかちで貧乏性ゆえ、いつも追われるように仕事をし、恥ずかしながら、実行委員会活動も切羽詰って取り組むことになってしまっていました。
そのようなわけで、普段は本来の仕事で多忙なスタッフメンバーが100%ボランティアシップで運営しているワークショップ実行委員会は、年に数回集って活動を行うというようなものであるため、思うように組織的運営が出来ずにいました。今年はこの点を改革します。
【ワークショップは、公益的活動として進めます】
本年度より、伝統ある財団法人パブリクヘルスリサーチセンターのご好意でストレス科学研究事業に加えて頂き、これからは公益的活動として進めていくとになりました。
公益的活動にふさわしい本格的に活動を進めるために、昨年末よりスタッフ会議を度々開催して議論を尽くし、ようやく総会にこぎつけ全員承認のもとに新年より、新体制をスタートさせました。
【ホームページを新しくします】
変えたいと思い始めてから10年、忙しさを理由に手付かずであったこのホームページについても、「わわかりやすく親しみやすいもの」、「活動の公開性を積極的に進めるもの」を、キーワードに来る4月より大きな変更していく準備が整いました。
【新しいコンテンツを導入します】
新ホームページ公開に先立ち、「スタッフ便り」と「フレンズ便り」を立ち上げました。ワークショップに関わる人々や参加された方々の様々な声を取り上げてまいります。これはかねてから、多くの参加された皆様からご要望をいただいていたご提案を実現します。どうぞお楽しみください。
(投稿者:宮崎輝彦:代表)2010年03月28日(日)00時00分